家庭内ハニートラップ
ある日の夕食での出来事。
家族で夕食を取りながら、録画したバラエティー番組を見ていた時の話。
こち亀というマンガの中での出来事を実証してみようという企画をしていた。
素っ裸のグラビアタレントに、サランラップをぐるぐる巻きにして、何メートル巻けば見えなくなるか?という実験だった。
若干の気まずい空気が漂う。
息子は空気を読んで、そそくさと食事を終え、部屋へと入っていった。
残された嫁、娘、私。
1人だったら楽しんで見ていられただろう。
まったく画面を見ないというのも変だから、チラチラと画面に目をやっていた。
最近、娘はこういう時に私の行動に敏感になる。
「あっ!パパ、今、ガン見しとったで!」
といった具合に、すぐ反応する。
だから、ガン見したい本能をぐっと堪えて、理性のポンピングブレーキをかけていた。
すると、嫁と娘が小学校の話をし始めた。
二人ともほとんどテレビ画面を見ずに、話に夢中になっていた。
これは思いがけないボーナスチャンスとばかりに、ポンピングブレーキを緩めて見る頻度を増やしていた。
「お~~っと!これは~~ギリギリ~~!」
その度に、体が反応してしまう私。
夜の10時からのバラエティー番組で、そのものズバリを見せるわけはないと頭ではわかっている。
しかし、男の悲しい性で、リポートしている男が大声を上げ、その度に女性が嬌声を上げると反応してしまう。
そして、その企画が終わり、次の企画に移った時。
「ねぇ~ママ~、パパ、ずっとチラチラチラチラ見てたよ~!キモ~~い!」
「ママも見てた~~!キモ~~い!」
二人は眉をひそめ、顔を見合わせて、こちらを見てきた。
「え、そ、そんな見てないよ~~!」
理性のポンピングブレーキが甘くなっていたのは、自分が一番よくわかっていた。
二人は、話をしながら、しっかり私を観察していたらしい。
「というか、年頃のオッサンを泳がすなよなっ!」
ボーナスチャンスと思って、何回も華麗なモンキーターンを決めていた。
さながら家庭内ハニートラップといったところか。
「う~わっ!逆ギレしてる!恐~い、ママ!」
は~・・・、こりゃ~娘に嫌われるのも時間の問題だな・・・。
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